アルコールが抜ける時間がどれくらいなのかご存知でしょうか?アルコールが抜ける時間、アルコール分解時間はお酒の種類によって違ってくるそうです。
今回は、ビールやチューハイ、ハイボールなど、お酒の種類別に、アルコールが抜ける時間を調べてみた結果をご紹介します。
さらに、アルコール分解時間後なら運転はできるのか?アルコールを早く抜く方法についても調べてみましたよ!
アルコールが抜ける時間の目安と計算方法は?
まずは、お酒を飲んでからアルコールが抜けるまでの時間について、ビール、チューハイ、ハイボールを例にあげて、お酒の種類ごとの違いをご紹介します。
アルコールが抜けるまでの時間は、体重によっても変わってくるそうですよ。
お酒が抜ける時間を計算する方法も、チェックしてくださいね。
アルコールが抜ける時間①
ビール
まずは、ビールのアルコールが抜ける時間について調べてみました。体重52kgの人と体重68kgの人の場合を例にあげてご紹介します。
まずは、体重52kgの人の場合です。
- ビール 大びん633ml1本(純アルコール量25g):5時間
- ビール 500ml缶1本(純アルコール量20g):4時間
- ビール 350ml缶1本(純アルコール量14g):3時間弱
続いては、体重が68kgの人の場合です。
- ビール 大びん633ml1本(純アルコール量25g):4時間
- ビール 500ml缶1本(純アルコール量20g):3時間
- ビール 350ml缶1本(純アルコール量14g):2時間
ちなみに居酒屋などで提供される生ビールは、
小ジョッキが200~300ml、中ジョッキは350~500ml、大ジョッキは700~800mlとなっています。
アルコールが抜ける時間②
チューハイ
続いては、アルコールが抜ける時間について、チューハイの場合はどうなのかを調べてみました。
いずれも、アルコール分5%のチューハイを想定して計算しています。
まずは、体重52kgの人の場合です。
- チューハイ 500ml缶1本(純アルコール量20g):4時間
- チューハイ 350ml缶1本(純アルコール量14g):3時間弱
続いて、体重68kgの場合です。
- チューハイ 500ml缶1本(純アルコール量20g):3時間
- チューハイ 350ml缶1本(純アルコール量14g):2時間
アルコールが抜ける時間③
ハイボール
最後に、ハイボールです。ハイボールのアルコールが抜ける時間を調べてみました。
いずれも、アルコール分7%のハイボールを想定して計算しています。
まずは、体重52kgの人の場合です。
- ハイボール 500ml缶1本(純アルコール量28g):5時間半
- ハイボール 350ml缶1本(純アルコール量20g):4時間
続いては、体重68kgの人の場合です。
- ハイボール 500ml缶1本(純アルコール量28g):4時間強
- ハイボール 350ml缶1本(純アルコール量20g):3時間
ウイスキーのアルコール分は40%であり、ウイスキーの割合が多くなればなるほど、アルコール度数も上がるので注意が必要です。
一般的なハイボールはウイスキーとソーダ水の割合が1:3~4になっています。
アルコールの抜ける時間の計算方法
ここからは、アルコールの抜ける時間の目安を知るための計算方法を解説します。
まずは、体重から1時間に分解できる純アルコール量を求めます。
体重(kg)×0.1=1時間に分解できる純アルコール量(g)
例えば、60kgの人なら、1時間に分解できる純アルコール量は、60×0.1=6gということになります。
次に、飲むお酒の純アルコール量を計算しましょう。
[ アルコール度数 ÷ 100 ] x 量(ml)× 0.8(※) = 純アルコール量(g)
※アルコール比重:エタノールの0.792gを0.8gとして計算しています
日本では、アルコール度数1度=1%なので、どちらの表示でも計算方法は一緒です。
例えば、アルコール分5%のビール350ml缶1本の場合、次のように計算できます。
(5÷100)×350×0.8=0.05×350×0.8=14g
最後に、飲むお酒のアルコール量を、1時間に分解できる純アルコール量で割ってアルコールが抜ける時間を求めます。
飲むお酒の純アルコール量(g)÷1時間に分解できる純アルコール量=アルコールが抜ける時間の目安(時間)
つまり、1時間に6gの純アルコールを分解できる体重60kgの人であれば、純アルコール量14gのビール350ml缶1本分のアルコールは2時間強(14g÷6g=2.3333…)で分解できるということです。
アルコール分解時間が過ぎた後なら運転しても大丈夫?
お酒を飲んだ後に困るのが車の運転ですよね。アルコールが抜ける時間、すなわちアルコールの分解時間を計算する方法をご紹介しましたが、アルコールの分解時間が過ぎた後であれば、運転してもいいのでしょうか?
飲酒運転の罰則について
まずは、現行法(2020年2月現在)上の飲酒運転の罰則規定について簡単に紹介します。
酒気帯び運転
酒気帯び運転とは、酩酊状態ではないが、呼気1リットルあたり0.15mg以上のアルコールが検出されたが対象となります。
行政処分としては、酒気帯び運転以外の違反(速度超過等)がない場合で13点となり、免許停止(90日間)です。
呼気1リットルあたり0.25ml以上のアルコールが検出されれば、違反点数は25点となります。
前歴がなくても免許取消となり、欠格期間(免許を取得できない期間)が2年間と定められています。
刑事罰としては、0.15ml以上のアルコールが検出されれば、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
酒酔い運転
酒酔い運転とは、ろれつが回らない、ふらふら歩いているなど酩酊状態にある人が対象となります。
行政処分としては、違反点数35点で免許取消となり、欠格期間は2年間と定められています。
刑事罰としては、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
このように、飲酒運転は行政処分と刑事罰の両方が科せられるため、絶対に避ける必要があります。
アルコールの分解時間には個人差が
アルコールの分解時間については、目安となる時間を求める計算方法はあるものの、明確な時間は予想できません。
アルコールの分解の早さには個人差があり、同じ人でもお酒の種類や飲み方、体調によっても変わってきます。「3時間経ったから大丈夫なはず」と、計算で求めた時間を過ぎてすぐに運転するのは危険です。
充分な時間をおいてから運転をするか、運転をする前にアルコール検知器で呼気1リットルあたりのアルコール量が0.15ml以下であることを確認するようにしましょう。
アルコールを早く抜く方法はある?
なかなかお酒が抜けない…とお悩みの方も少なくないですよね。
そんな方のために、アルコールを早く抜くことができるといわれている方法を紹介します。
- 水分補給をしっかりする
- カリウムを含む食品(バナナやアボカド、チーズなど)を食べる
アルコールを摂取すると、その利尿作用により体内は水分が失われている状態になります。そのため、体内の機能を正常に働かせるために、水分補給は重要です。ミネラルウォーターやスポーツドリンクでしっかりと水分をとりましょう。
また、お酒に含まれる有害物質の排出をサポートしてくれるのが、カリウムです。バナナやアボカドといった果物や、チーズに含まれているので、積極的に食べるようにしましょう。
ただし、アルコールを早く抜く方法を試したからといって、アルコールの分解時間が急激に早くなるわけではありません。
あくまでも悪酔いや二日酔い対策としてとらえ、飲酒後の運転は絶対にやめましょう。
最後に
アルコールが抜ける時間についてご紹介しました。お酒を飲むのは楽しいですが、アルコールが体内に残っていると体調に悪影響を及ぼします。アルコールが抜ける時間、お酒の分解時間の目安は計算で求めることができるので、飲む前にあらかじめ無理のない飲酒量を決めておくとよいでしょう。
また、お酒を飲んでアルコールが抜けていない状態で運転をすると、免許取消といった行政処分と罰金刑などの刑事罰が科せられます。
楽しい飲み会の後で、免許取消になってしまうのは悲しいですよね。
アルコールの抜ける時間は個人差があるので、計算によって求めた分解時間よりも長めに試算しておくことをおすすめします。
以上、お酒は何時間で抜ける?ビールやチューハイのアルコールが抜ける時間という話題でした!