実録・ガールズバー放浪記~過去の自分に涙目~第4話「池袋のガールズバーは戦場だった」

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出っ歯「はじめましてー!」

 

 

神崎『はじめまして!なんか吞みます?』

 

 

出っ歯「いいんですかー?じゃあ有難く頂きますー!!」

 

 

意外と普通だ。

かなり声が大きいが。

 

 

聞くところによると年齢は他の子よりもやや上で、お店で最年長とのこと。

 

 

ここで働いている期間も他の子より長く、さすがに接客はうまい。

というか声が大きい。

 

 

出っ歯「ぎゃはははー!まじうけんだけど!!!!」

 

 

笑い声も非常に通るため、周りの視線がこちらに集まる。

下町のキャバクラに来ているみたいだ。

 

 

盛り上がるのは大いに結構なことなのだが、いかんせん1人でお姉ちゃんのお店に来るのは初めて。

1人じゃ対応出来ないことに気付いた。

 

 

このままでは蜂の巣にされると思い、さてキリの良いところでチェックしようと思ったところ。。

 

出っ歯「あ、神崎さん、なんか空いちゃった子がいるらしくもう1人つくって」

 

 

接客の3Pか。

プライベートでも女の子の人数が男を上回ると会話の治安が悪くなる傾向にある。

出来れば避けたいところだが時間も余っているし仕方ない。

追加の子「こんばんは~」

 

 

また個性的な子だな。

さてどこから会話を展開しようか悩んでいたところ。

 

 

出っ歯「おう、小籔!一緒の席につくの久々じゃない?」

 

 

神崎『小籔wwwwwwwwwwwwwwww』

 

 

小籔「そうですね~!最近あんまりシフトに入れてなかったですし」

 

 

神崎『野暮なこと聞くけど、小籔ってのはアダ名のごとく受け入れているの?』

 

 

出っ歯「だって小籔にクリソツだべ?」

 

 

なんで代弁するんだ。。

 

 

小籔「言われてみれば似てますしそれで個性が出るなら良いかと思って」

 

 

どうやらガールズバーとは戦場のようです。

売れるために自分をどうプロデュースするか、みんな試行錯誤しているんだなと。

 

 

誰かこの子に小籔以外の提案をしなかったのかは聞けなかったが、

本人がそれで良しとしているのならいいのだろう。

 

 

小籔に関しては特別トークが面白いわけでもなく、何かと会話のオチに使われる形ではあったが、数人でいる時にこういう存在は非常に有難い。

場が和むからである。

 

 

EVEというお店にキャストのチームワークを感じたところで会計を終わらし、

風を切るようにお店を去った。

 

 

神崎『終電過ぎとるがな』

 

続く

神崎龍平
某IT企業勤務の36歳営業マン。マッカランとオムライスをこよなく愛するメガネ男子。コロナ禍で疲弊するガールズバー業界を盛り上げるべく自らの体験を赤裸々に語り出した熱き漢(オトコ)でもある。好きな有名人は孫子と加勢大周。

 

第5話:「夜の街に触れ世界が広がり出したあの頃」

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