ガールズバーの開業資金はどれくらい必要？物件取得費や設備投資費

これからガールズバーを開業したいと考える方にとって、一番気になるのはお金の話ではないでしょうか。

今回はガールズバーの開業にどれくらいの資金が必要なのか、物件の取得にかかる費用や設備投資費用、運転資金としてはどんな費用を用意すべきなのかなど、ガールズバーの開業資金について解説していきます。

 

ガールズバーの開業にはどんな資金が必要？

ガールズバーを開業するにあたって必要となる資金は、大きく分けると次の3種類です。

 

物件取得費：物件の契約にかかる保証金、礼金、仲介手数料など

設備投資費：外装工事や内装工事、厨房設備や冷暖房設備など

運転資金：人件費、広告費、仕入れなど

 

これらにかかる金額を合計して、ガールズバーの開業資金がいくら必要なのかを検証していきましょう。

ガールズバーの開業に必要な物件取得費

ガールズバーの開業で、まず必要になるのが物件取得費です。

物件取得費とは、ガールズバーを開店する物件を契約する際に必要な保証金や礼金、仲介手数料などの費用のことです。保証金とは、賃貸住宅を借りるときの敷金と同じで、飲食店の保証金は賃料の6ヶ月から12ヶ月ほどが相場となります。

関東地方で最寄り駅徒歩圏内のガールズバー物件を探すなら、20万円～40万円程度の家賃が相場でしょう。礼金や仲介手数料は家賃の1ヶ月から2ヶ月分が相場で、入居時には前家賃の支払いも必要になります。

例えば家賃25万円の物件でガールズバーを開業する場合、必要な物件取得費は次の通りです。

 

保証金：150万円

礼金：25万円

仲介手数料：25万円

前家賃：25万円

合計：225万円

ガールズバーの開業に必要な設備投資費

開業に必要な資金として、続いては設備投資費について解説します。

設備投資費とは、その名の通り、店舗の設備投資に対してかかる費用のことで、内装工事費用や外装工事、看板工事費用、厨房設備や冷暖房設備、什器などがこれにあたります。

お店の雰囲気にこだわりを持つことは大切ですが、内装にこだわり過ぎてしまうと莫大な資金が必要になってしまいます。また、設置場所によっては看板工事にも高額な費用がかかります。

どんなに小さなお店でも最低限の内装工事や看板工事、什器の購入などの設備投資は必要になるため、開業資金は余裕を持って準備しておくのがおすすめです。

ガールズバーの店舗面積による設備投資費の相場

設備投資費のなかで、占める割合が最も大きいのが内装工事費です。

内装工事を依頼する業者によって料金は異なりますが、一般的には、坪単価15万円～30万円程度が相場になります。10坪の店舗の場合は、150万円～300万円程度が必要ということですね。

もちろん、豪華な内装にする場合には倍以上の金額がかかることもあります。

ガールズバーの開業資金を抑えるなら居抜き物件も

ガールズバーの物件を選ぶとき、居抜き物件を活用することで、開業資金を抑えることが可能です。スナックや他のガールズバーが使っていた物件に残った設備や什器、内装をそのまま利用することで、設備投資費を大幅に節約することができます。開業資金に余裕がないという方は、居抜き物件に絞って物件探しするのもよいでしょう。

ただし、居抜き物件を取得する場合には、造作譲渡費という設備の譲渡代金を支払わなければならないケースもありますので、契約の際によく確認しておきましょう。

ガールズバーの開業に必要な運転資金

店舗物件を決め、内装・外装工事が完了し、無事にガールズバーを開業したとしても、すぐに沢山のお客様が来店してくれるとは限りません。ガールズバーの開業にあたっては、ある程度の運転資金を用意しておきましょう。一般的に飲食店の開業時に用意すべき運転資金は、お店の経営に必要な費用の6ヶ月分が目安とされています。

それでは、ガールズバーの経営において毎月必要となる費用は、次のとおりです。

人件費、広告費

ガールズバーの平均時給は地域によって異なりますが、東京都であれば1,800円前後が平均です。スタッフに支払う給料だけでなく、スタッフを採用するためにかかる求人広告費も必要です。ネットの求人情報は1つの媒体に掲載するだけでも1週間で数万円程度が必要になります。

また、新しくオープンしたガールズバーにお客様を呼ぶためには、お店の存在を知ってもらわなければなりません。お店の存在を知ってもらうための広告費も必要になります。

仕入れ

食材や酒類などを仕入れる費用は、ガールズバーの営業を続けるかぎりかかり続けます。また、ストローや紙ナプキン、掃除用具なども定期的な仕入れが必要になるでしょう。

食材や酒類は、価格や品質を考慮して仕入れ先をあらかじめ定めておくとコストダウンが可能です。また、食材の仕入れが滞ってしまうと営業できなくなるため、安定した仕入れ先かどうかも選定の基準にしましょう。

家賃、水道光熱費

家賃や水道光熱費も毎月支出が必要になります。物件の家賃はもちろんですが、ガールズバーには冷蔵庫や冷暖房設備などもあり、電気代はそれなりにかかります。

ガールズバーの開業には資格や許可も必要？

ガールズバーを開業するにあたっては、開業資金だけでなく、いくつかの資格や許可も必要になります。ここからは、ガールズバーの開業に必要な資格・営業許可について紹介します。

飲食店営業許可

飲食店としてお店を開業する際には、飲食店の営業許可が必要になります。営業許可を保健所に申請すると、食品衛生監視員が書類審査と施設検査を行います。施設基準に適合していると確認されれば、営業許可証が発行されます。審査が必要になるので、営業許可の申請は内装工事が終了してから行うようにしましょう。

許可を受けずに営業すると2年以下の懲役、または200万円以下の罰金が科せられます。営業許可には有効期限がありますから、期限がきれたら再度更新が必要です。

食品衛生責任者の資格

飲食店として営業するためには、1名以上の食品衛生責任者を置くことが必要になります。1日程度の講習で取得が可能なので、開業を決めたら取得しておきましょう。ちなみに、栄養士や調理師資格を持つ方は講習を受ける必要はありません。

深夜酒類提供飲食店営業届

午前0時～日の出までの時間に酒類を客に提供する飲食店を営業する場合は、深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要です。ガールズバーの多くは、これに当てはまるでしょう。ガールズバーの開店が決まったら、営業開始の10日前までに管轄する警察署に届出を行いましょう。

最後に

今回は、ガールズバーの開業資金はどれくらい必要かというテーマに沿って、物件取得費や設備投資費、運転資金について解説してきました。ガールズバーの開業資金としては、概ね500万円から800万円ほど用意しておくとよいでしょう。もちろん、ガールズバーを開店する店舗物件によって、物件取得費は大きく異なります。出店する地域や立地、物件の広さによっては初期費用だけでなく家賃の金額も変わってきますし、初期費用としては、居抜き物件を活用することで内装工事費を大幅に節約することもできます。

また、しっかりとした事業計画書を用意することで、ガールズバーの開業資金は、日本政策金融公庫や金融機関に融資を申し込むことも可能です。開業資金に不安があるという場合には、融資を受けることも検討してみましょう。

 

以上、ガールズバーの開業資金はどれくらい必要？物件取得費や設備投資費…という話題でした。